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【報告】ワーキンググループ 第二回目 ミーティング


9月22日に、アンラーニング計画ワーキンググループの第二回目ミーティングを行いました。今回のテーマは「そもそもアンラーニングとは何か?」です。


まずミーティングの最初に、社団が考える「アンラーニング」の仮説を当社団の宮野氏と古谷氏がお話ししました。昨今よく耳にする “産学連携” や “分野融合” が、連携した双方にとって奏功するために、弊社団は、まずは「自己」を一旦脇に置き、「自己」と「他者」を見る構えが必要だと考えています。そしてその「構え」をアンラーニングと呼んでいます。今回のミーティングでは、この仮説をもとに以下の二つの問いに対してざっくばらんな議論を行いました。


「アンラーニングとは、何を "アンラーン" して何を "ラーン" すること?」

最初の議論では、アンラーンとラーンする内容それぞれを話し合いました。両者とも、メンバーの方々からは様々な意見があがりました。中でも最も多く出た意見は「物事の見方」に関係する内容です。さらに面白いことに、この「物事の見方」はアンラーンでもラーンでも登場しており、アンラーンとラーンは表裏一体なものでありそうだと感じました。たとえば、この「物事の見方」に関して、アンラーンでは価値観や先入観が、ラーンではラーンする対象(他者)の常識や立場がその内容としてあがっていました。


具体例として興味深かったのは、「普段使う尺度」という意見です。たとえば時間が関係する仕事の場合を考えてみます。各人の仕事で使う時間単位は、日なのか年なのか、年でも一年なのか百年なのか、その仕事の対象により多様です。このような日頃何気なく使う時間軸(尺度)を各人が自覚・認識し(アンラーン)、その上で他者の時間軸を知り、議論(ラーン)するのです。私の分野の中でも、研究対象によって使う単位が異なることがあるため、実感しやすい内容でした。


「アンラーニング計画で鍵になる要素は何か?」

二つ目の議論では、アンラーニング計画を行う際に鍵になるであろう要素について話し合いました。ここでもやはり、メンバーから様々な意見があがりました。その中で、全てのグループで共通して登場した要素がありました。それは「自己の理解」です。たとえば、前述の「普段使う尺度」の場合、自分の使っている単位をアンラーンするためには、自分の専門に立ち返り、なぜその尺度なのかを理解する必要があります。他にも、芸術家の方がされているアンラーンとして、「自我にとことんこだわり抜いたところで逆に自我が消える」という話がありました。「自我にとことんこだわる」ということは、自分ととことん向き合うということです。その結果、自己の理解につながるのだと思いました。


今回のミーティングを通し、私は知らざるを知らずと為す 是知るなり』という論語の一説が頭に浮かびました。ラーンする対象が何であれ、まずは視点を自己に向けることで、認識していなかった新しい自分、隠れていた自分に気がつき、アンラーンにつながるのかもしれません。


次回、第三回目のミーティングは来週です。また次のレポートもお楽しみに!



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